庭と聞いて想像するイメージは人それぞれです。かっちりとした日本庭園、野趣のある雑木の庭、競うように花が咲く園芸の庭、直線の意匠を多く取り入れた近代的な庭。見る人に与える印象が違えば管理の方法も異なりますが、庭を構成する要素は木であり、石であり、水でありこれらの中から何を選び出しどのように配置するのかといった手法は全て同じです。しかしこの仕事を続けている中で時折残念に感じるのは資材、手法の両方において同質、均一化が進んでいることです。同じような植栽、やたらと使われるコンクリートなど他の可能性を探ることなく効率が最優先されているのが現状です。庭は消耗品でも大量生産されるものではありません。外から見れば家の印象を大きく変え、中から見れば自然を家の中に取り込む一つの環境であり、住まれる方はその中で何十年と生活を営むことになります。この長い時間軸の中で庭を捉えればそれぞれの環境に応じて最適な設計がなされるべきであり、また経年に耐え、かつ時間を重ねることで深みを帯びる天然の資材をなるべく使うべきであると考えています。
庭は造園家の作品ではなく、そこに住まれる方々が理想とする環境です。家の意匠、家族構成、庭の用途、趣味によって庭の佇まいは大きく変わります。お客様の希望を汲み取り、プロとしての知識と経験を踏まえ、できる限りお客様の理想とされる環境を作り上げることができれば庭を作る者として大きな喜びです。
露地
市中の山居、幽谷深山、深い緑が茶室へ誘います。表千家に師事していますが流派は問いません。
雑木の庭
その地の庭はその地のものを。関東と言えば武蔵野の森。華やかさより野生味の強い庭木も取り扱っています。
石の庭
敷石、積石、苑路など、庭は石を入れると格が上がります。